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「床入りの心得」に出てくる事故の数々

「床入りの式」とも呼ばれるように、つまるところ、これは「ベッドインの儀式」である。同じ邸内ではまだ宴会をやっており、隣室では不測の事態にそなえて見張りの女性が耳をそばだてている(たぶん。いや絶対)のだからたまらない。事実、「不測の事態」も少なからずあったようで、「床入りの心得」に出てくるのは、ホントかウソかわからないような「事故」の数々だ。高砂に三々九度の盃も終り、花尉かしい色直しの席も済んで、いざ床入りといふことになります。蘭燈影ほのかな翠帳紅閏の中から、俄に悲痛な叫びが起って花婿は周章狼狽し、人々は騒ぎ、結局目出かるべき結婚の夜に医師を招かなくてはならぬやうな事が起ります。この原因は膣痙攣といふ病からで、一旦かかる目に遭うた新婦はその後も性交を嫌怖し、遂には性不感症に陥るのであります。(『結婚礼式一切の智識』)はたまた、生殖器の異常(無腔や処女膜の肥厚は重大な欠陥なので事前に医者にみせておけ)、局部負傷(初夜に乱暴な性交をすると腰が裂傷をおこす)、月経(双方が狼狽する。そのために婚礼の日取りは月経日を避けるのがこの時代の常識であった)、女子の恥毛過多(やはり乱暴な性交をすると恥毛で負傷するという。本当だろうか)。

現実の日常生活の中に生じた災難の原因

現実の日常生活の中に生じた災難の原因について、「前世の因縁」による「水子の崇り」があったと説明し、それが、先祖の崇りと同様の効果をもって人々の心にうったえた。ちょうど日本の高度経済成長期の頃である。そこに仏教的要素が結びついて、「水子地蔵」の名称により寺院が水子供養をすすめる事例とか、新宗教の教団が、先祖の霊とならんで水子の崇りを鎮める供養を布教して信者を増やす事例も数多くみられた。最近はやや下火になったが、水子については、日本人の霊魂を語る重要な民俗信仰にもとづいている。これらは社会的現象ともなって、時期的には、一九七〇年代以来、一種の流行現象となったのである。「水子」は、概念として確実なものではない。十八世紀ごろには、生まれた直後の赤子をさす場合と、妊娠中の胎児をさす場合との二通りの意味があった。前者に対して「間引き」の行為があり、後者に対して「堕胎(子おろし)」の行為があった。「子おろし」は、男女が主に不義密通の結果、胎児を処理する方法として各地に多様に伝承されている。

第一印象は6秒で決まる

「第一印象ってどのくらいで決めますか?」あなたはこの質問に何と答えるだろう。アメリカの心理学者の推計によると、その時間はわずか3〜10秒だという。この時間には諸説あるが、統計では約6秒。セミナーで参加者にこの質問をしてみるのだが、男性よりも女性はその印象決定の時間がとても速く、コンマ何秒という人も少なくない。第一印象は要するに「ぱっと見」だ。それは単に顔の造作という意味ではない。髪型、服装、しぐさ、声のトーン、表情、香り。言葉以外でも人間はさまざまな形でメッセージを発し、それらすべてが第一印象になる。先の心理学者は、初対面の人を判断する材料は55%が外見、38%が音声や話し方、言葉そのものが占める割合はわずか7%だというデータを発表している。ビジネスは時間との闘いだ。仕事ができる忙しい人ほど、第一印象の悪い相手に、「また会いたい」「もっと話を聞きたい」と思ってはくれない。中身のよさをアピールするのは、第一印象を制してからだ。


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