建設現場(以下現場と呼ぶ)で工事や作業を指揮・監視する人がいる。この人たちが、いわゆる“現場マン”である。営業マンに対抗して名付けられた呼び名だ。では、現場マンの役割は何か。多くの現場マンは次のように答えるだろう。「早く、安く、安全に、満足のいくものを施主に提供することである。」しかしながら、この回答では十分とは言えない。なぜなら、「早く、安く、安全に、満足のいくもの」は、第三者に説明するための回答に過ぎないからだ。
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自分の立場を熟知した現場マンなら、もっと深く考えるだろう。それは、会社・自分・施主・現場・技術それぞれの関連から、自分に課せられた使命を理解していることを意味する。すると、次のような回答が加えられる。「この技術をマスターして、我が社の工事領域を広める役割がある。」「次の工事を受注するための布石を打つ役割がある。」「現場を通して我が社の知名度を高める役割がある。」これらは、会社ごと現場ごとにウェイトが異なってくる。現場における重要課題を十分認識すること、これが大切である。さもなければ、「自分の考えと経験だけで、早く安く、安全に、満足のいくものを提供すればいいのさ。」と一匹狼的な行動に走ってしまう。現場マンが個々バラバラな考え方、行動をとれば、会社の方針や管理が機能しなくなる。現場マンはたとえ職場が現場であっても、企業組織の一員であることを忘れてはならない。